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2009年7月 9日

【映画】男泣きの映画。

 
恥も外聞もなく、私はむせび泣きました。

終幕までのおよそ30分、スクリーンは涙に霞み、
傷だらけのミッキー・ロークの背中が映し出されるたび、
止めどなく涙が頬を伝ったのでした。

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ダーレン・アロノフスキー監督の「レスラー」は、
近年稀に見る“男泣きの映画”です。

過去の栄光を中年のストリッパー相手に吹聴し、
しこたま飲酒した挙げ句、家賃滞納でトレーラーハウスを追い出される。

そんな落ち目のレスラーを、
1980年代のセックス・シンボルからB級俳優へ転落したミッキー・ロークが演じ、
映画ファンの心をわし掴みにします。

なにより私がこの映画に好感を抱いたのは、
プロレスに存在する“筋書き”が潔く認められている点です。

しかし、
そこにはプロレスという競技を貶めるスキャンダラス性など微塵もありません。

むしろ、試合前に段取りを決める彼らの楽しそうなこと…。

それはまるで悪戯の算段をする無邪気な子どものようで、
観衆を沸かせることを第一に考える“ショウビズ魂”に打たれます。

そして、簡潔なリアリズム演出を貫徹したダーレン・アロノフスキーは、
 
“彼らが感じる痛みに嘘偽りがないこと”
 
を愚直なまでに描き切るのです。
 
 
数十年ぶりに和解した娘との約束をすっぽかし、
勤務先のスーパーに嫌気が差して大暴れを演じるレスラー。

もう失うものはなにもありません。

リングに上がることを許されない重度の心臓病を抱えながら、
それでも彼は歓声の鳴り響くスポットライトの下へ向かうのです。

「俺の生きる場所はあそこしかないんだ…」

すべてをなげうってまで我が道を往く男の生き様に、
男子たるもの感涙を禁じ得ません。

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“泣ける映画”がもてはやされて久しい近年の映画界。

愛するひとが難病を患い、余命数ヶ月を精一杯に生きる…。

一介の男子たるや、そんな女々しい物語に涙するわけにはいきません。

それでも、男だってめいっぱい泣きたいときがある!

そんな男たちに、“男泣きの映画”を集めた一冊の本を贈りたいと思うのです。

例えば…

死を覚悟しながら仲間の復讐に挑む「ワイルドバンチ」の男たち。

教師と教え子の交流を描いた「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」。

老境に差し掛かった男の新たな一歩を描いた「アバウト・シュミット」。

そして、極めつけは、
囚人同士の長きにわたる友情を描いた「ショーシャンクの空に」。

そんな“男泣きの映画”を著名人に一本ずつ挙げてもらい、
一冊の本に…。

妄想するだけで目頭が熱くなってきます。

担当はTKでした。

TK

投稿者 TK : 2009年7月 9日 12:00